卓球のラケットは、木材の板(ラバーを貼る前の状態)そのものよりも、貼り付けるラバーによってプレーの感触が大きく変わる。同じラケットでも、ラバーを変えるだけで回転のかかり方やボールの伸びがまったく別物になることもある。
初めてラバーを選ぶときは、種類の多さと専門用語の多さに戸惑いやすい。裏ソフト、表ソフト、粒高、アンチといった呼び方や、スポンジの厚さの数値を見ても、何を基準に選べばいいのか分かりにくい。
この記事では、卓球ラバーの種類ごとの特徴と選び方、貼り替えの目安や購入前に確認しておきたいポイントをまとめる。
卓球ラバーは大きく分けて裏ソフト、表ソフト、粒高、アンチの4種類がある。裏ソフトはツブが内側を向いた平らな面を持つラバーで、ボールをこすり上げる打法との相性がよく、強い回転をかけやすいため国内外の選手の多くが採用している。
表ソフトはツブが表面に出ているタイプで、裏ソフトほど回転量は出ないかわりに、球離れが速くスピードを出しやすい。攻撃的なプレースタイルの選手に好まれる傾向がある。
粒高ラバーは細長いツブを持ち、相手の回転をそのまま返すような独特の変化を生み出す。アンチはツブの表面が滑りやすく加工されていて、相手の回転の影響を受けにくいのが特徴だ。どちらも扱いには慣れが必要で、上級者や特定の戦術を持つ選手が使うことが多い。
ラバーの下にはスポンジ層があり、厚さは薄め・中厚・厚めのように分かれている。スポンジが厚いほど弾みが強くなり威力を出しやすい一方で、コントロールはやや難しくなる傾向がある。
フォアハンド用とバックハンド用でラバーを使い分ける選手も多い。フォアには回転とスピードを両立しやすい裏ソフト、バックにはコントロールを重視した薄め・中厚のラバーを選ぶといった組み合わせが一般的だ。
ブランドによる違いも大きい。バタフライ、ニッタク、ヤサカ、TSPといった卓球専門メーカーが幅広いラインナップを展開していて、同じ裏ソフトでも回転重視のモデルとスピード重視のモデルで打球感がかなり異なる。最初の1枚は、通っているクラブやショップで実際に打たせてもらえるモデルから選ぶと失敗しにくい。
大会や練習会に参加すると、他の選手がどんなラバーを使っているか見る機会にもなる。全国の卓球大会・イベントを探すで近くの大会情報を調べて、実際にプレーを見ながら参考にするのもひとつの方法だ。
公式戦で使う場合は、日本卓球協会やITTFが公認したラバーであることも確認しておきたい。パッケージに公認マークが記載されているか、購入前に確認しておくと安心だ。
ラバーは専用の接着剤でラケットに貼り付ける。空気が入ったまま貼ってしまうと打球感にムラが出るため、端から少しずつ空気を抜きながら貼るのが基本の手順になる。自信がない場合は、ショップの貼り替えサービスを利用するのも選択肢のひとつだ。
使用後はラバー専用のクリーナーやスポンジで表面の汚れを拭き取っておくと、グリップ力の低下を防ぎやすい。汚れや皮脂が残ったままにしておくと、回転のかかりが徐々に悪くなっていく。
保管時は直射日光や高温多湿を避け、専用の保護シートを貼っておくとラバーの劣化を遅らせられる。保護シートを使わずに他の面と密着させたまま放置すると、表面が傷んで本来の性能が出にくくなることがある。
ラバーを選ぶ前に、以下の点を確認しておくと選びやすくなる。
練習量によって差があるが、表面が白っぽく劣化してきたり、回転のかかりが明らかに落ちてきたと感じたら交換の目安になる。週に数回練習する選手であれば、数ヶ月から半年ほどで貼り替えを検討する人が多い。
どちらでも始められるが、回転をかける感覚をつかみやすい裏ソフトから始める選手が多い。表ソフトはスピードを生かした攻撃的なプレーに向いているため、自分の目指すスタイルに合わせて選ぶといい。
力が強くないうちは薄め・中厚のスポンジの方がコントロールしやすい傾向がある。威力を出したくなってきたら、厚めのスポンジに切り替えて様子を見るという選び方もできる。
公式ルールでは、ラケットの片面を赤、もう片面を黒にすることが定められている。左右非対称なプレーを想定した戦術に対応するためのルールで、購入時にも色の組み合わせを意識しておく必要がある。
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